N/S高とN中等部の生徒が広告苦情注意喚起動画を制作、JAROが1月22日から配信開始
記事の要約
- N/S高・N中等部が広告苦情の注意喚起動画を制作
- 150本の応募作品からグランプリ4作品を選出
- JAROのSNSで1月22日から動画を順次配信予定
JAROとN/S高等学校による広告苦情注意喚起プロジェクト
公益社団法人日本広告審査機構は角川ドワンゴ学園と共同で、N高等学校・S高等学校およびN中等部にて広告苦情に関する動画コンテストを2024年9月10日に実施した。本プロジェクトではJAROから問題のある広告に関して講義を行い、生徒たちが嘘や大げさ、まぎらわしい広告に対する注意喚起動画を制作するという取り組みを展開している。
コンテストへの応募総数はN/S高から117チーム、N中等部から33チームの合計150本に上り、高いクオリティの作品が多数寄せられた結果、審査は難航を極めることとなった。審査の結果、N/S高から3作品、N中等部から1作品がグランプリとして選出され、優秀賞にはN/S高から5作品、N中等部から4作品が選ばれることとなった。
グランプリに選出された作品は「肌荒れJK」「サプリと情報鵜呑みにするな」「まぎらわしい美容広告に気をつけよう」「小さい文字で、、、」の4作品となり、JAROの公式SNSを通じて2025年1月22日から順次配信されることが決定している。各作品は美容やダイエット関連の広告における注意点を若者目線で分かりやすく解説している。
グランプリ作品の配信スケジュール
配信日 | 作品名 | 制作チーム |
---|---|---|
1月22日 | 肌荒れJK | N/S高 海浜幕張_Aチーム |
1月29日 | サプリと情報鵜呑みにするな | N/S高 天王寺_Dチーム |
2月5日 | まぎらわしい美容広告に気をつけよう | N/S高 川越ガールズ |
2月12日 | 小さい文字で、、、 | N中等部 名古屋Aチーム |
メディアリテラシーについて
メディアリテラシーとは、様々なメディアからの情報を主体的に読み解き、活用する能力のことを指している。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 情報の真偽や信頼性を適切に判断できる能力
- メディアが伝える情報の意図を理解する力
- 情報を批判的に分析・評価するスキル
JAROと学校法人角川ドワンゴ学園による今回のプロジェクトでは、中高生がメディアリテラシーを実践的に学ぶ機会を提供している。生徒たちは広告の構造や映像表現について学び、その知識を活かして注意喚起動画を制作することで、現代のメディア環境における重要なスキルを身につけることが可能となっている。
広告苦情動画コンテストに関する考察
本プロジェクトの最大の特徴は、中高生という若い世代の視点から広告の問題点を指摘し、同世代に向けて注意喚起を行っている点にある。特にSNSやインターネット広告に日常的に接している世代だからこそ、リアルな体験に基づいた説得力のある作品が生まれたと考えられるだろう。
今後の課題として、制作された動画の効果測定や視聴者からのフィードバック収集が挙げられる。制作された動画が実際にどの程度の注意喚起効果を持つのか、また視聴者の行動変容にどのような影響を与えるのかを検証することで、より効果的な啓発活動につなげることができるだろう。
将来的には、このような教育プログラムを他の教育機関にも展開することで、より多くの若者がメディアリテラシーを身につける機会を提供することが望まれる。広告やメディアの健全な発展のためには、消費者側の意識向上が不可欠であり、教育現場との連携がその鍵を握るのではないだろうか。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「N/S高・N中等部生徒が「嘘・大げさ・まぎらわしい」広告に警鐘! | 公益社団法人日本広告審査機構のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000150351.html, (参照 2025-01-23).