プログラミングスクール卒業生の98%が就職成功、年収アップも8割が実現し転職市場の実態が明らかに

記事の要約
- プログラミングスクール卒業生の98%が就職に成功
- 自社開発企業・副業22%、SES企業19%、フリーランス13%と多様な就業形態
- 卒業生の約8割が年収増加を達成し、7割が1年未満で実現
プログラミングスクール卒業生の進路調査結果
株式会社インタースペースのグループ会社であるTAG STUDIOは、2025年1月21日にプログラミングスクール卒業生を対象とした進路調査結果を発表した。調査によって就職できなかった卒業生はわずか2%に留まり、自社開発企業や副業、SES企業、フリーランスなど、多様なキャリアパスが確立されていることが明らかになった。
年齢層については20代26%、30代56%、40代13%、50代6%と、20~30代が87%を占める結果となったものの、中堅世代でもキャリアチェンジに成功した事例が確認された。さらに年収についても約8割が増加を実現し、30~50万円増が31%と最も多い割合を示している。
年収上昇までの期間については、3ヶ月未満が19%、3~6ヶ月以内が28%と、約半数が半年以内に収入向上を達成している。プログラミングスクールを通じたキャリアチェンジが、短期間での待遇改善につながることが示唆された。
プログラミングスクール卒業生の就職実績まとめ
就職先 | 年齢層 | 年収変動 | 年収上昇時期 | |
---|---|---|---|---|
内訳1 | 自社開発企業・副業 22% | 20代 26% | 0~10万円増 24% | 3ヶ月未満 19% |
内訳2 | SES企業 19% | 30代 56% | 30~50万円増 31% | 3~6ヶ月 28% |
内訳3 | フリーランス 13% | 40代 13% | 50~100万円増 17% | 6ヶ月~1年 23% |
内訳4 | 就職できず 2% | 50代 6% | 変動なし・減少 | 1年以上 |
SES企業について
SES企業とは、System Engineering Serviceの略称で、エンジニアを顧客企業に派遣してシステム開発支援を行う企業のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 顧客企業の開発現場に常駐してシステム開発を支援
- プロジェクト単位での柔軟な人材配置が可能
- 技術力向上とキャリアアップの機会を提供
プログラミングスクール卒業生の19%がSES企業への就職を選択しており、キャリアチェンジの主要な選択肢となっている。SES企業は実務経験を積む機会を提供し、技術力向上を支援する体制が整っていることから、プログラミングスクール卒業生の継続的な成長をサポートする重要な受け皿となっている。
プログラミングスクールのキャリア支援に関する考察
プログラミングスクールによるキャリア支援は、従来の「転職できない」というネガティブなイメージを覆す成果を上げている。特に注目すべき点は、20代から50代までの幅広い年齢層で成功例が報告されており、年齢を問わずキャリアチェンジの可能性が広がっていることだろう。
今後の課題として、スクール卒業生の技術力向上と実務経験の蓄積をいかに支援していくかが挙げられる。特に自社開発企業やSES企業との連携を強化し、より実践的な学習機会を提供することで、卒業生のさらなる活躍が期待できるだろう。
長期的には、プログラミングスクールがIT人材育成の重要な教育機関として確立されることが望まれる。特にリカレント教育の観点から、社会人のスキルアップやキャリアチェンジを支援する役割は今後さらに重要性を増すことが予想される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「「プログラミングスクール卒業生の進路」に関する調査結果を発表!わずか2%が「就職できなかった」と回答し、転職できないとの否定的イメージを覆す | 株式会社インタースペースのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000513.000013544.html, (参照 2025-01-22).