高専ワイヤレステックコンテスト2024の予選結果発表、本選進出9チームが決定し3月の東京大学で総務大臣賞を競う
記事の要約
- 高専ワイヤレステックコンテスト2024で本選進出9チームが決定
- 予選大会には26チームが参加し、オンラインで審査を実施
- 最優秀チームには総務大臣賞を授与予定
高専ワイヤレステックコンテスト2024の予選結果発表
一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会は2025年1月17日に全国の高等専門学校の学生を対象としたワイヤレス技術のコンテスト「WiCON2024」の予選大会をオンラインで開催した。6月に採択された26チームによる技術実証が行われ、運営委員会および有識者による厳正な審査の結果、本選大会に進出する9チームが選出された。
予選を通過した9チームは、ワイヤレス基礎技術部門から1チーム、ワイヤレス利活用部門から8チームが選出された。呉工業高等専門学校の「Beyond V GoNEXT」チームは、300GHz帯Beyond5G基地局用のアンテナ技術を提案し、基礎技術部門での本選進出を果たしている。
本選大会は2025年3月6日に東京大学伊藤国際学術センターで開催される予定だ。本選では予選通過チームによるプレゼンテーションとデモンストレーションが実施され、最優秀チームには総務大臣賞が授与される。また、予選参加全26チームによるポスターセッションも実施され、本選進出を逃したチームにも企業賞が用意されている。
本選大会の開催概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開催日時 | 2025年3月6日（木）13:00～18:00 |
| 会場 | 東京大学 伊藤国際学術センター 伊藤謝恩ホール |
| 実施内容 | プレゼンテーション、デモンストレーション、ポスターセッション |
| 表彰内容 | 総務大臣賞、優秀賞、特別賞、企業賞 |
| 審査体制 | 協賛企業＋有識者で構成 |
Beyond5Gについて
Beyond5Gとは、第5世代移動通信システム（5G）の次世代技術を指す用語だ。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 超高周波数帯の活用による高速・大容量通信
- 低遅延・高信頼な通信環境の実現
- 多数の端末との同時接続性能の向上
本コンテストでは呉工業高等専門学校のチームがBeyond5G基地局向けの300GHz帯アンテナ技術を提案している。高周波数帯における効率的な通信を実現するための技術開発は、Beyond5Gの実用化に向けた重要な研究課題となっている。
WiCON2024に関する考察
全国の高専生が地域課題の解決に向けてワイヤレス技術を活用する本コンテストは、次世代の通信技術人材育成において重要な役割を果たしている。特に今回は300GHz帯という先端的な周波数帯を扱う提案から、シニア向け生活支援システムまで幅広い技術提案が見られ、高専生の高い技術力と社会実装への意識の高さが表れている。
今後の課題として、提案された技術の実用化に向けた産業界との連携強化が挙げられる。プラチナ協賛17社、シルバー協賛10社という多数の企業支援を活かし、学生の技術提案を実際のビジネスや社会実装につなげる仕組みづくりが必要だろう。
将来的には高専発のスタートアップ創出や、地域に根ざした新規ビジネスの展開も期待される。産学官が連携してワイヤレス技術の社会実装を推進することで、地域課題の解決と新たな産業創出の両立が可能になるはずだ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「全国の高等専門学校の学生を対象としたワイヤレス技術のコンテスト「高専ワイヤレステックコンテスト2024」本選大会に進出する9チームが決定！ | WiCON事務局のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000140586.html, (参照 2025-01-23).
