記事の要約
- HANDS&IがSTRETCHプログラムの日本独占実施権を取得
- 認知症予防を目的とした外国語学習プログラムを展開
- 春日部市内でイタリア語講座を開始予定
UCL共同開発のSTRETCHプログラムによる外国語学習サービス
合同会社HANDS&Iは2025年1月7日、イギリスのクラレンドンチューターズとUCLが共同開発した高齢者向けプログラム「STRETCH」の日本独占実施権を取得したことを発表した。STRETCHプログラムは外国語でのコミュニケーションを通じて脳に刺激を与え、認知症予防効果の向上を目指す取り組みである。
STRETCHプログラムは前頭葉や側頭葉など脳の各部位を意識的に刺激することを重視している。イメージトレーニングや音楽・アート、言葉遊びや手話、回想法など多岐にわたるプログラムを提供し、参加者の語学歴や健康状態に応じた適切なアプローチを行うことが特徴だ。
プログラムの対象は主に40代から60代のミドルシニア層となっている。記憶力や体力の低下を実感し始めるこの世代に向けて、春日部市を皮切りに浦和美園、柏、さいたま新都心などのカルチャー教室でイタリア語講座を展開する予定である。
STRETCHプログラムの特徴まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
開発元 | クラレンドンチューターズ、UCL(ユニバーシティーカレッジロンドン) |
対象年齢 | 40代から60代のミドルシニア層 |
実施場所 | 春日部、浦和美園、柏、さいたま新都心のカルチャー教室 |
プログラム内容 | イメージトレーニング、音楽・アート、言葉遊び、手話、回想法など |
特徴 | 脳の各部位を意識的に刺激、語学歴や健康状態に応じたアプローチ |
認知症予防と健康寿命について
認知症予防とは、生活習慣の改善や脳の活性化を通じて認知機能の低下を防ぐ取り組みのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 生活習慣病の予防による脳血管疾患リスクの軽減
- 社会的な交流による孤独感の解消
- 知的活動による脳機能の維持・向上
イギリスでは過去20年間で認知症の有病率を22%低下させることに成功している。これは減塩や生活習慣病予防の診察推進により、認知症のリスクファクターである脳梗塞などを予防した結果である。日本でも同様のアプローチに加え、外国語学習を取り入れた新たな予防策が注目を集めている。
STRETCHプログラムに関する考察
STRETCHプログラムの日本展開は、高齢化が進む日本社会において重要な意義を持っている。特に40代からの予防的アプローチは、認知症発症リスクの低減に大きく寄与する可能性があり、医療費削減の観点からも注目に値するだろう。
課題として、プログラムの効果検証と継続的な改善が必要になってくる。特に日本人の生活習慣や文化的背景に合わせたカスタマイズが重要であり、参加者からのフィードバックを活かした柔軟なプログラム運営が求められるだろう。
将来的には、オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド型の学習環境の整備が望まれる。地方在住者や移動が困難な人々にもプログラムを提供できる体制を整えることで、より多くの人々が認知症予防に取り組める環境が整うはずだ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「日本初 英国STRETCH™︎プログラムを用いた外国語学習 | 合同会社HANDS&Iのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000148545.html, (参照 2025-01-10).