高専機構とUSP研究所がUnicage奨学金第2期生を選出、IT基礎力講座による実践的DX人材育成を推進

高専機構とUSP研究所がUnicage奨学金第2期生を選出、IT基礎力講座による実践的DX人材育成を推進

PR TIMES より

記事の要約

  • 高専機構がUnicage奨学金第2期奨学生13名を選出
  • USP研究所のIT基礎力講座合格者発表会を開催
  • 第3期奨学生の募集を2025年2月から開始予定

高専機構とUSP研究所による新たな人材育成の取り組み

独立行政法人国立高等専門学校機構は2024年12月2日に、有限会社ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所が提供するIT基礎力講座の検定試験に合格した13名を第2期Unicage奨学生として選定した。本講座は社会人エンジニア向けの実務レベルの内容であり、高専生向けの検定試験には社会人向け講座には含まれないアプリケーション開発スキルの評価も加えられている。

USP研究所は2024年12月11日にオンラインでIT基礎力講座合格者発表会を開催し、第2期奨学生の栄誉を称えた。本奨学金制度では、合格者に対して高専本科生は年額24万円、専攻科生は年額36万円が2年間支給されることになっている。

高専機構とUSP研究所は本制度を通じて、実践的な業務に必要なLinux/Webの基礎知識習得の促進と各工学分野におけるDX人材の育成を目指している。第3期奨学生の募集は2025年2月から開始され、各国立高専のホームページを通じて詳細が告知される予定だ。

Unicage奨学金制度の詳細

項目 詳細
制度開始時期 令和5年度
対象者 国立高専生
支給額 本科生:年額24万円、専攻科生:年額36万円
支給期間 2年間
選考要件 IT基礎力講座受講および検定試験合格
第2期合格者数 13名

国立高等専門学校機構

ユニケージ開発手法について

ユニケージ開発手法とは、UNIXシステムのアーキテクチャと開発思想をベースにしたフレームワークであり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • ビジネス・業務設計、データ、アプリケーション、技術の4つのアーキテクチャで構成
  • アジャイル開発手法、TPS、リーン開発手法の特徴を融合
  • 柔軟性、生産性、品質の向上を実現する統合的な開発手法

ユニケージ開発手法は企業システムを構築するためのデータ駆動型エンタープライズアーキテクチャとして、過去20年間にわたり多くの業種業界で採用されている。本手法の習得により、実務レベルでの高度なシステム開発スキルを身につけることが可能となっている。

高専DX人材育成施策に関する考察

高専機構とUSP研究所による本奨学金制度は、実践的なIT教育と経済的支援を組み合わせた画期的な取り組みとして評価できる。特に社会人向け講座をベースとしながら高専生向けにアプリケーション開発スキルの評価を加えた点は、実務と教育の橋渡しとして効果的な方策となっている。

今後の課題として、受講生300余名に対して合格者が13名という現状を踏まえ、合格率の向上に向けた支援体制の強化が考えられる。講座内容の段階的な難易度設定や、オンラインでの質問対応の充実化などが、より多くの学生の成長を支援する解決策となるだろう。

本制度の発展により、Linux/Web技術の基礎から実践までを体系的に学べる環境が整備され、より多くの高専生がDX人材として活躍することが期待される。特に内製化やシステム開発の現場で即戦力として活躍できる人材の育成は、日本の産業競争力向上に大きく貢献するはずだ。

参考サイト/関連サイト

  1. PR TIMES.「Unicage奨学金の第2期奨学生を決定、2024年度IT基礎力講座合格者発表会が実施されました!DX人財の育成をより一層推進します! | 独立行政法人国立高等専門学校機構のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000435.000075419.html, (参照 2025-01-10).