記事の要約
- 京都芸術大学通信教育部が東京で特別イベントを開催
- 2024年度在学者数が4年連続1万名超えで過去最多の16,906名に
- 2025年度より新学科設置とフルオンライン化を実現
京都芸術大学の通信教育における大規模展開
京都芸術大学通信教育部は、日本初の通信制芸術大学として2024年度の在学者数が4年連続で1万名を超え、私立通信制大学在学生数で日本一となる16,906名に到達した。学生層は社会人の生涯学習者が多く在籍する一方で、2021年度以降は18歳から22歳の若年層が最も多い入学者割合を占めている。
2025年度春入学に向けて、美術科陶芸コースを除く全ての学科・コースでフル・オンラインによる芸術学士課程の取得が可能となり、通学不要で4年制大学卒業資格が取得できるようになった。また環境デザイン学科と文化コンテンツ創造学科の2つの新学科が設置され、全5学科19コースの学びが展開される。
2025年2月1日には東京・新宿にて特別イベント「ようこそ、未知なる芸術の学びへ」を開催し、上田篤副学長が芸術大学での学びの意義や最新情報について解説する。会場参加は150名、オンライン配信は1000名を定員とし、事前申込制で実施される。
通信制芸術大学の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
大学名 | 京都芸術大学通信教育部 |
開設年 | 1998年 |
在籍者数 | 16,906名(2024年5月1日時点) |
学科構成 | 全5学科19コース |
特徴 | 私立通信制大学在学生数日本一、学習用Webサイト「airU」活用 |
新設学科 | 環境デザイン学科、文化コンテンツ創造学科 |
通信制大学について
通信制大学とは、インターネットや郵便を活用して遠隔で学習を進める高等教育機関のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 時間や場所を問わず学習可能な柔軟なカリキュラム構成
- オンラインシステムを活用した効率的な学習環境
- 社会人や遠隔地在住者でも学位取得が可能
京都芸術大学通信教育部では、学習用Webサイト「airU」を整備し、時間や場所を選ばずに学べる環境を提供している。また20年以上の実績を持つ細やかな添削指導も特徴の一つであり、芸術分野における通信教育の先駆的な役割を果たしている。
芸術系通信教育の展開に関する考察
芸術系の通信教育において、フルオンライン化の実現は学習アクセシビリティを大幅に向上させる重要な転換点となるだろう。従来の芸術教育では対面での実技指導が不可欠とされてきたが、デジタル技術の進歩により、オンラインでも質の高い芸術教育が可能になってきている。
環境デザインや文化コンテンツなど新分野の追加は、現代社会のニーズに応える意欲的な取り組みとして評価できる。一方で、オンライン環境での実技指導や作品制作における技術的課題、学生間の交流機会の確保など、解決すべき課題も存在するだろう。
今後はAIやVR技術の活用により、より実践的な芸術教育のオンライン化が進むと予想される。芸術教育のデジタルトランスフォーメーションにおいて、京都芸術大学の取り組みは一つのモデルケースとなり得るだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「2月1日 (土)東京・新宿にて京都芸術大学通信教育部の特別イベントを開催!上田篤副学長より、私立通信制大学在学生数日本一の芸術大学の学びをご案内します。 | 学校法人 瓜生山学園 京都芸術大学のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000511.000026069.html, (参照 2025-01-10).