記事の要約
- バイオーム社がGaia Pachaと環境教育で協定締結
- スマートフォンアプリBiomeを活用した教育プログラム開発
- ボリビアの水質汚染問題解決を目指す取り組み
バイオーム社とGaia Pachaの環境教育プログラム開発協定
株式会社バイオームは2025年1月10日、ボリビアの環境NGOであるガイア・パチャ財団と環境教育プログラムの開発・実施に向けた協定を締結した。コチャバンバの地域住民を対象に、スマートフォンアプリBiomeを活用した生物多様性教育と水質汚染解決へ向けた取り組みを開始する。
バイオーム社は2024年6月にコチャバンバを訪問し、県庁や市役所、大学、博物館、NGOなど水資源問題に関わるステークホルダーと面会を実施した。現地での環境教育活動の実績が豊富で教育機関との連携も強いGaia Pachaとのパートナーシップにより、中高生向けプログラムを展開することが決定している。
本プロジェクトは、JICA・IDB LabオープンイノベーションチャレンジTSUBASA 2023のGovernmentコースに採択された取り組みだ。アプリBiomeを通じて収集される生物観測情報をもとに、バリューチェーンに中南米を含む大企業向けの非財務情報開示支援ビジネスを展開する方針である。
環境教育プログラムの概要
項目 | 詳細 |
---|---|
対象地域 | ボリビア・コチャバンバ |
主な課題 | 慢性的な水不足と水質汚染問題 |
使用ツール | スマートフォンアプリ「Biome」 |
対象者 | 地域住民(特に中高生) |
実施主体 | 株式会社バイオーム、Gaia Pacha財団 |
支援プログラム | JICA・IDB Lab TSUBASA 2023 |
生物多様性情報プラットフォームについて
生物多様性情報プラットフォームとは、生物の観測データを収集・分析し、環境保全や生態系の理解に活用するためのデジタル基盤のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 生物の観察データをデジタル化して蓄積
- 環境モニタリングや保全活動に活用可能
- 企業の環境影響評価にも応用可能
このプラットフォームは環境教育や科学研究、企業の非財務情報開示など、幅広い分野での活用が期待されている。特にボリビアのような生物多様性ホットスポットでは、水質汚染が生態系に与える影響を可視化し、環境保全への理解を深めるツールとして重要な役割を果たすだろう。
環境教育プログラムの開発に関する考察
スマートフォンアプリを活用した環境教育プログラムは、デジタル技術と現地の環境問題を効果的に結びつける取り組みとして評価できる。特に中高生を対象としたプログラムは、次世代の環境意識醸成において重要な役割を果たすことが期待されるだろう。
一方で、プログラムの持続可能性を確保するためには、現地の教育機関やNGOとの継続的な連携体制の構築が不可欠である。また、収集されたデータの活用方法や、プライバシーへの配慮など、技術面での課題にも適切に対応していく必要があるだろう。
今後は水質改善の効果測定や、プログラムの他地域への展開可能性についても検討が必要となる。生物多様性データの蓄積と分析を通じて、環境保全活動の科学的根拠を提供し、持続可能な地域づくりに貢献することが期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「株式会社バイオーム、ボリビア・コチャバンバの環境NGOと協定を締結 環境教育プログラムの共同開発へ | 株式会社バイオームのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000044108.html, (参照 2025-01-11).