20代求職者の新人研修に関する意識調査で6割以上が年2回以上の実施を希望、キャリア形成支援のニーズが最多に

記事の要約
- 20代求職者の6割超が新人研修を年2回以上希望
- キャリア形成の学びに最も高い関心
- 上司・同僚との良好な関係づくりにも注目
ジェイックによる20代求職者の新人研修ニーズ調査結果
株式会社ジェイックは2024年9月11日から11月3日にかけて、同社が運営する「ジェイック就職カレッジ®」に登録している20代求職者133名を対象に新人研修に関する意識調査を実施した。調査結果からは入社1年以内の研修実施回数について「1回」が36.1%で最多となったものの、2回以上の複数回実施を望む回答が全体の6割を超える結果となっている。
新人研修で学びたいプログラムについては「将来のライフプランやキャリア形成の考え方」が58.6%と最も高い支持を集めており、続いて「上司・同僚との良好な関係づくり」が49.6%、「自社の評価制度」が35.3%となった。若手社員の継続的な学習意欲とキャリア形成への関心の高さが顕著に表れる結果となっている。
調査からは特に入社後1年間における段階的なフォローアップ研修へのニーズが浮き彫りとなっており、基礎的な導入研修に加えて、配属後の課題に応じたコミュニケーションスキル研修や、2年目に向けたキャリア研修など、継続的な育成プログラムの重要性が示唆されている。
新人研修への要望まとめ
研修実施回数 | 学びたいプログラム | |
---|---|---|
1位 | 1回(36.1%) | 将来のライフプランやキャリア形成(58.6%) |
2位 | 2回(35.3%) | 上司・同僚との良好な関係(49.6%) |
3位 | 3回(16.6%) | 自社の評価制度(35.3%) |
4位 | 4回以上(12.0%) | ストレスコントロール(31.6%) |
5位 | – | マネースキル(23.3%) |
キャリア自律について
キャリア自律とは、個人が主体的に自身のキャリアを考え、選択し、開発していく姿勢や能力のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 自身のキャリア目標を明確に設定できる能力
- 必要なスキルや経験を計画的に習得する自発性
- 環境変化に応じて柔軟にキャリアを調整する適応力
社内での1on1やプロのキャリアカウンセリングを通じて個々のキャリアニーズを把握し、組織として適切な支援を提供することが重要となる。特に若手社員の場合、キャリア自律の意識を早期に育むことで、長期的な成長と組織へのエンゲージメント向上につながる効果が期待できる。
20代求職者の新人研修ニーズ調査に関する考察
20代求職者の6割以上が年2回以上の研修実施を希望している点は、若手社員の学習意欲の高さと継続的な成長機会へのニーズを示している。特に入社直後の基礎研修だけでなく、実務経験を積んだ後のフォローアップ研修を求める声が強く、段階的な育成プログラムの構築が企業に求められているのだ。
将来のライフプランやキャリア形成に関する学びへのニーズが最も高かった点からは、若手社員の長期的なキャリア展望への関心が読み取れる。企業側には画一的な研修プログラムの提供だけでなく、個々の社員のキャリアニーズに応じた柔軟な支援体制の構築が求められるだろう。
上司・同僚との良好な関係づくりへの関心も高く、若手社員の職場コミュニケーションに対する課題意識が表れている。研修プログラムにコミュニケーションスキルの向上や職場での人間関係構築に関する要素を組み込むことで、より効果的な人材育成が実現できるはずだ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「20代求職者が「新人研修に望むこと」を調査 6割超が「1年に2回以上」の実施希望、キャリア形成の学びに関心が集まる | 株式会社ジェイックのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000325.000060461.html, (参照 2025-01-15).