一般社団法人徳志会が就活と心の健康に関する調査を実施、就活経験者の約5割が就活うつを経験していることが判明

記事の要約
- 一般社団法人徳志会が就活と心の健康に関する調査を実施
- 就活経験者の9割が不安を抱え、約5割が就活うつを経験
- インターン参加と早期準備が就活不安の軽減に効果的
就活経験者の9割が不安を抱える実態が明らかに
一般社団法人徳志会は2024年12月16日から2025年1月10日にかけて、就職活動が心の健康に与える影響に関する調査を実施した。全国の就活経験者100名を対象としたインターネット調査により、約9割の学生が就職活動において不安を経験していることが判明したのだ。
就活における不安の主要因として「そもそも何をすればよいのかわからない」という点が浮き彫りとなり、就職活動への具体的な指針の必要性が明確になった。一方で、インターンへの参加や早期の準備を行った学生は不安を抱えにくい傾向にあることが確認されている。
調査では就活うつの実態も明らかになり、約半数の就活経験者が就活うつを経験していることが判明した。就活うつを経験した学生の7割が何も対策を講じていない現状も浮かび上がり、メンタルヘルスケアの重要性が示唆された。
就活における心の健康調査の結果まとめ
調査項目 | 詳細 |
---|---|
調査期間 | 2024年12月16日~2025年1月10日 |
調査対象 | 全国の就活経験者 |
有効回答数 | 100サンプル |
就活不安経験率 | 約9割 |
就活うつ経験率 | 約5割 |
就活うつ無対策率 | 7割 |
就活うつについて
就活うつとは、就職活動に起因して発生する抑うつ状態のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 就職活動のストレスによる気分の落ち込みや不安感
- 日常生活に支障をきたすレベルの心身の不調
- 自己否定感や無力感の増大
就活うつは警察庁の自殺統計によると、毎年数十人の学生が「就職活動の失敗」を理由に自殺するほど深刻な問題となっている。早期発見と適切な対処が重要であり、心療内科や精神科クリニックでの専門的なケアが効果的な解決策となっている。
就活うつ対策に関する考察
就活うつの予防には、インターンシップへの参加による実践的な経験の蓄積が有効な手段として考えられる。早期からの就活準備によって、業界研究や自己分析を十分に行うことができ、具体的な行動指針を持つことで不安の軽減につながるだろう。
メンタルヘルスケアの体制強化も重要な課題として挙げられ、大学のキャリアセンターと医療機関との連携が不可欠だ。就活生の心の健康をサポートする専門家の介入や、ピアサポート制度の確立によって、早期発見・早期対応の仕組みを整備することが望まれる。
就活うつ経験者の7割が対策を講じていない現状を改善するため、心の健康に関する啓発活動の強化が必要となる。学生向けのメンタルヘルスセミナーの定期開催や、オンラインカウンセリングの充実化など、アクセスしやすい支援体制の構築が急務であろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「就活中の学生の約5割は就活うつを経験⁈就職活動が心身の健康に与える影響を徹底調査【2025年版】 | 一般社団法人 徳志会のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000150463.html, (参照 2025-01-15).